SEはエディット・ピアフとか流れてて、恐らくいい感じだろなぁと期待感を煽り暗転。
パッと照らされたステージには、楽天カードマンのテンション感で川平慈英が登場。
あーはい。違うけど、まぁ見よう。
次に袖から出てくるは、川平慈英。
あーえー?はいー。
その次も川平慈英。
HA???
という感じで、続々の川平慈英の登場に舞台上は満たされる。
マイクを通さずとも賑やかな、と言うかくどい音と絵面。
どうやら、物語を進行しながらも誰が本物の川平慈英なのか、川平慈英味を過剰演出する内容らしい。
徐々に川平慈英が強くなる。煩くなる。激しくなる。
既に最初に入ってきた川平慈英が誰なのかすらわからない。
「クー!」
「クーー!!」
「クゥ〜〜ッ!!」
と、様々なバリエーションの
「クー!」
を聞いてる間に、血みどろな殺し合いが始まっていた。
「クゥゥ〜〜ッ!!」
横たわり重なる川平慈英の上で生き残った川平慈英がスポットライト。
天にガッツポーズをするところで終演。
なんかすごいもん見たワ…と圧倒され、余韻に浸っていると観客がはけ始める。
なんだか周りが騒がしい。
ふと、目の前の観客の横顔を見ると川平慈英。隣も隣も川平慈英。
なんと素晴らしい演出なのかしら…!
と感動し、すぐさま人に教えたくなりスマホの電源を入れる為画面を見たら、画面に映し出されるは、川平慈英。
「クゥゥゥゥゥ〜〜〜〜ッッ!!!!!」
誰よりも大きな最上級な川平慈英味を出した。
出した自分の声で起床、稀に見る面白い夢だった。
自分が川平慈英だったらを思い、あの年齢で川平慈英する体力。凄まじい恐ろしいですらある。
「クー!」で1日の体力70%持っていかれた日だった。